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イナバ印刷社の歴史

イナバ印刷社の歴史を振り返ってみますと、三つの段階に分かれると思います。

【第一段階 楠町時代 昭和25年の創業から46年夏までの20年間】
昭和四十一年 活版印刷からオフセット印刷に印刷方式の変更
四十年間習い覚えて来た活版を思い切って転換

■昭和四十二年五月 那加専門店会の事件
・専務理事の粉飾決算の結果、理事として四百万円の損失を受ける。六人の仲間は皆、商売がさかんになる。
・正治五十二歳で自動車の免許をとる。今は人生をエンジョイする。
・博之 外交でがんばる。意欲的になる。

【第二段階 三井東町時代 昭和46年夏~60年秋 14年間】
■社内体勢の強化を目指す
①経営コンサルタントを招き(和田能率の社長和田樽男氏)
・社員教育、営業マン教育、女子社員の電話応答の教育
②二色機を導入し、カラー印刷に取り組む、各務原でもカラーは出来る
・各務原ナンバーワンの印刷会社にふさわしい規模を目指す。

【第三段階 工業団地時代 昭和60年秋 ― 現在】
①四色機の導入と増設、工場の増築
②昭和60年度売上高  三億三千万円
平成3年度売上高 七億六千万円
※昭和60年度(創業35年)の売上を100%とすると、平成3年度にはその後の六年間で230%の売上となったことになる。

 第三段階は私の手をはなれました。若いエネルギーのスタッフの力です。

新社屋完成披露の時の挨拶文

 ご挨拶

 本日はせっかくの休日を、私どものためにご出席賜りまして本当にありがとうございました。厚くお礼申し上げます。
 長年の夢であり、執念でもありました新社屋がようやく実現いたしました。
 方角、距離、環境共に、私どもにとっては、願ってもない場所であります各務原市工業団地に入れていただけましたのも、ひとえに市長さんをはじめ、市関係職員の皆様方並びに議員先生方の暖かいご配慮とお力添えのお陰と厚く御礼申し上げます。
 建築に際しましては、幸い各務原で一番評判の高い、今尾建築事務所の今尾先生に、当社の意向をよく御理解いただき、イナバ印刷社らしいイメージを表現していただきました。
 また、いろいろとアドバイスしていただいたお陰で、施工には土屋組さんという優秀な技術力を縦横に駆使して、県下随一の業績を上げておられる強力なお方とご縁が出来ました。
 又、電気工事では、アキセントラルサービスの岸社長が誠に親切に最新機械の活用と技術力によって、省エネ対策に大きな成果を上げて頂きました。
 内装工事と家具納入部門では、専務の友人である家具の大嶋屋の奥村社長に商売気を忘れてご協力頂きましたことを厚く御礼申し上げます。
 まだまだ多くの皆様方より暖かいご支援と心からのお力添えが結集して出来上った建物だと、その幸運をしみじみ噛みしめて感謝している次第であります。
 思いおこしますと昭和二十五年、那加楠町で、わずか五坪たらずのバラックで、冬の夜は粉雪が舞い込んで来る仕事場に、小さな活版機を一台備えて、家内と二人でイナバ印刷社の灯をともしました。
 以来、お客様を大切に精一杯ひたむきに働けば、我々の小さな願いや希望は必ず叶うものと、ただそれだけを信条として参りました。それは地下水が土の中を流れるような暖慢な止のみではございましたが、伊勢湾台風やオイルショックにもあまり大きなつまずきもなく参りました。
 その後、たまたま各務原で一番の印刷屋と言われるようになり、ふと自分のまわりをふりかえってみました。「これが各務原で一番か、はずかしい。何とか一番と言われて恥かしくない会社にしたい」という夢が生まれました。そしてようやく入れ物だけはまあまあのものになったように思います。しかし建物が良くなっても、内容がともなわなければ良い会社とは言えません。
 幸い創業時代以来、続けて可愛がって頂けるお客様や、「イナバ、しっかりやれ」と励まして下さるお客様もあります。
 仕入れ先の方々やブレーンの皆様も力強くご支援を頂いております。“パワープリント・イナバ”のキャッチフレーズに負けない、ファイトとフットワークのよい社員と幹部がいます。
 そして「チョット変わっとるけども、色の黒いあの頑張り屋の専務なら、社員とのパイプも太いようだし、まあ、しっかりやって行くじゃろう」私がそう思ったのではありません。大垣共立銀行さんがそう思われたんです。だからお金が出たんです。
 いよいよ高度情報化の時代に入って参りました。その情報伝達の一翼を担う産業人として、又、その時代の文化を文字と絵と写真によって後世に伝える使命を持つ印刷人としての誇りをもって一生懸命頑張ります。たとえ、世代交代があるとしても、若いエネルギーが受け継いでくれます。
イナバ印刷社は、お客様と共に繁栄し、仕入先、ブレーンの皆様と共に栄え、社員諸君と共に豊かな環境を創り地域社会に貢献できる企業を目指し、次の目標、夢に向かって今日を新しいスタートとして懸命に努力します。
 これまでのお力添えに深く感謝いたしますと共に、今後ますます御支援お引立てを賜りますよう心からお願い申し上げます。
 本日はどうか、飲みながら、食べながら、最後までごゆっくりと御歓談下さいますようお願い申し上げましてご挨拶といたします。

昭和六十年九月十六日
株式会社イナバ印刷社 井奈波 正治

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